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2025/04/30 19:31 |
悪夢の人間ドック part2
勢いに乗って、続きです(笑)
ブログ、始めたばっかりでやる気満々の時期ですから∑(゜△゜;)


1月某日 人間ドック当日

指定された9時に受付に行くと、人間ドックのスケジュールが渡されました。
ほぉ、11時半過ぎには終わるのか。思ったより早いな~、と思ってみたりして。

正月太りで3キロも増えていた体重に、軽いめまいを起こしながらも、身体検査や尿検査、採血にレントゲンなど、スムーズに進んでいきます。

(「体重、服の分500グラム引いときますね~」と言われましたが、きっとあの日の服は2キロはあったと思います。)


そしてとうとうマンモグラフィーの順番です!
(乳房をプレートに挟んで、乳腺なんかを撮影する乳癌発見に効果的な検査です)

検査室に入ると、部屋の中央に置かれた、スタンドに巨大な平べったい万力が取り付けられたような機械が目に飛び込んできます。


(あれに(無い)胸が挟まれるのか!?)
心電図はこの時点で終了していましたが、私の心臓の鼓動はちょっと速くなっていたと思われます・・・。


そこで敬愛する土屋賢二お茶の水女子大教授のエッセイの一節が蘇りました。←こんな事を思い出すなんて、現実逃避していたのか、私・・・?

そのタイトルは「血圧測定は人を変える」!!!(笑)

--それは健康診断の血圧測定の部屋での出来事。

測定のピピッピピッという音が、スピーカーを通して部屋に流れているのを聞いているうちに、教授の妄想は膨らんで行きます。
・・・測定中に脈が速くなったら、ここにいる人みんなに聞かれるだろうな。そうなったら恥ずかしいな。

しかしこれが妄想では終わらないところが土屋教授たる所以!!

教授の脈はご本人の意志に反して速くなっていきます(笑)
・・・何か落ち着く事を考えよう。このままでは脈を聞かれてしまう!!

落ち着け、瀬戸内海を考えるんだ。いや、これでもだめだ。海を草原に変えてみるか!?(←この悪あがき加減が素敵(笑))
しかし自分で脈を取ってみるたびに速度は増す一方。

そして無情にも、教授の順番が。

静まり返った部屋に響き渡る、不自然に速い、そして不規則な脈音。
不規則な脈音をどうにかしようと努力するも、それはすべて裏目となり、

【診断結果】
頻脈・高血圧症((笑))

これは『ソクラテスの口説き方』(文春文庫)に収められているエピソードですが、本当に土屋教授のエッセイは「禁・電車内読書」とラベルを貼りたくなるほどの面白さです。
寝る前に布団に包まりながら読んでいると、一日の疲れも吹っ飛びます(注・眠気も吹っ飛びます)

人を食ったような土屋理論が最高にツボにはまります。
好みの分かれる種類の読み物だとは思いますが、ププッという笑いをお探しの方は、是非一度読んでみてください。


で、土屋教授と同じように脈の速くなった私ですが・・・

「あんな大きい板に、無い胸を本ーッ当に挟めるんですか!?」と、喉元まで出かかったセリフは、(自分でそれを言ってはお終いよッ)という悲しくも冷静な自制心によって間一髪押し止められました。
その代わりなのか何なのか、更に速くなった鼓動とイヤーな脂汗とが、雄弁に私の心境を表現し始めます・・・

検査技師:「この間に乳房(にゅうぼう)を挟んで撮影します。はっきり言ってとても痛い検査です」

私:「(や・・・やっぱり・・・・。)は、はい」

検査技師:「はい、そこに立ってください。(移動する私。)腕は横のバーに載せて。はい、じゃあ失礼しますね」

「ね」を言い終わらないうちに、おもむろに伸びてくる検査技師の手!!
(逃げられないようにしているのか!?)と思わずにはいられない早業で胸を機械に挟み込みます。

私:「う・・・・ッ!!」

検査技師:「痛いですか?」

私:「・・・・←あまりの痛さに声にならない(涙)」

検査技師:「もうちょっと・・・」

私:「(もうちょっとって・・・・挟みきれてないってコト!?うぅ・・どうせこの貧乳が悪いのよッ(泣))」

そしてこの時最初の事件は起こりました・・・

私:「(え!?何してくれるんですかーーーーーーーーーーッ!先生ッ!それは背中の肉ですぅぅぅぅぅ!!!!)」

しかし私の心の叫びは届くはずも無く。

検査技師:「はい、そのままで」
スイッチ盤の方に移動する技師先生。

私は横目で(←あまりに痛くて首も動かせません)、技師先生の後姿を確認しつつ、ちょっとでも楽になろうと気持ち爪先立ちをします。丁度脇の部分が検査機械の突起部分に接触していて、それだけでもかなりの苦痛だったんですよ・・・。しかも上からは押さえつけられ、下からは引き上げられ、挙句背中の肉まで寄せられてるんですから、もうどうしようもなく胸の奥が「痛重い」わけです。

しかし敵もさすがにプロ。

一瞬「ん?」という表情をしたかと思うと、腕を載せているバーを上に調節しなおしたのです。
そう、それは私がこっそり爪先立ちして稼いだ余裕分でした・・・。

私:「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッ!!!!!」
もう息苦しさ三倍増です(泣)

胸(一部背中)を上下に挟まれ、爪先立ちしたまま不自然な格好で静止です。
しかしそれ以前に、あまりの苦痛にどこも動かせる状態ではありません。
ああ・・・これを左でもするのか・・・・
早く・・・早く終わってぇぇぇ・・・

悲痛な心の叫びが届いたのか、右の撮影は無事終了。
・・・と思ったのも束の間、

検査技師:「じゃあ今度は、左右から挟んで撮りますよ」

この瞬間目の前が真っ暗になりました。

マンモグラフィーを受診される予定のある方、
検査中に決して爪先立ちをしてはいけません(涙)

そして、もう一回人間ドック編は続くのでした・・・・
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2007/02/22 03:57 | Comments(5) | TrackBack() |
悪夢の人間ドック part1
大きな水色の封筒が届きました。

差出人は「○×病院」。
そういえば、一ヶ月ちょっと前に、生まれて初めて人間ドックを受診したのでした。

話はまず昨年末に遡ります。

ダンナ:「そろそろいい年なんだから(←ほっとけヽ(`Д´)ノ)健康診断、いい加減受けといたら?」

私:「うーーーん」
かれこれ10年健康診断というものを受診していなかったので、逆に何か絶対悪いところがあるに違いない!!判明したせいで一生生命保険に入れなかったらどうしよう?・・・などとしょうもないことを考えてイマイチ踏み切れなかった私。


そんな会話が何度か交わされていた頃、とある本と出会いました。

『ヘルタースケルター』 川村カオリ著 (宝島文庫)

川村カオリ、誰それ?とお思いの方がほとんどかもしれませんが、こういったら思い出される方も多いのでは?

15年ほど前に「神様が降りてくる夜」でブレイクした、シンガーソングライターです。
今も、バンド活動や、アパレルブランドのプロデュースなどで活躍されてるそうです。
当時は、ほとんど少年のような容姿でテレビに出演されてました。お母様がロシア人とのことで、すごく綺麗な顔だなぁ、と思った事を覚えています。

この本では、川村カオリさんの半生がご自身の言葉によって綴られているのですが、まあ波乱万丈、衝撃の記録です。主なエピソードを挙げるだけでも、いじめ、国籍による差別に始まり、お母様の死、結婚、妊娠、そして乳癌との闘病記録・・・。

その中でも一番私が衝撃を受けたのは、乳癌との闘病記録の部分でした。
何がショックだったかって、もちろん綴られている言葉もストレートで痛いほど川村さんの気持ちが伝わってくるのですが(別に芸能人だからどうだと言うつもりではありませんが、川村カオリさんはかなり文章が上手いです)、乳房切除直後の写真が、まさに堂々と掲載されている事でした!!

あの写真を見てしまうと、あーだこーだ言ってる前に、やっぱり検査は受けるべきだと思わずにはいられませんよ、ホントに。

途中、音楽シーンの話題なんかは正直分からない部分も多かったりするのですが、芸能人が書いた本としては、本当に出色の作品だと思います。芸能人本って限らなくても、かなり読ませる作品ですけど。

読み終わって、出版後も川村カオリさんがちゃんと生きてるってことに、無条件で感動します。
ご本人は、後書きで「死んじゃってたら(物語としては)美しかったんですけどねー」という、ブラックなジョーク(と言っていいのか!?)もかましてましたが^^;


で・・・当然、その本を読んだ翌日に近所の総合病院に電話したわけです。

日にちやらコースやらを予約します。すると・・・
病院受付:「ところで、胃の検査なんですが、胃カメラとイトーシどちらになさいますか?」

私:「イトーシとは?」

病院受付:「胃透視です。バリウムを飲んでいただきます。胃カメラの場合は麻酔の処置を行いますが」

私:「(麻酔!?やだやだ。歯医者でしかしたことないし。しかも神経抜くときにはしてくんなかったし。歯一本の上に小錦が乗っかってるくらい痛かったのにさッ←この短時間で、歯医者への恨みを思い出し、こっそりエキサイトしていた私)いえ、胃透視でお願いします!」

そしてもちろん、

私:「あ、あと乳癌検診もお願いします!!」

の一言も忘れずに。

病院受付:「マンモグラフィーはどうなさいます?」

私:「つけてください」

と、人間ドック半日コース、オプションで乳房エコーとマンモグラフィーという予約を入れたわけです。
まあ、この時はっきり言ってバリウムへの憧れがなかったとは言い切れません(笑)
だって飲んだ事なかったし。
マンモもなんか実は興味津々だったし。

・・・・・・・・・・・これが悪夢への入り口だったとはこの時はもちろん知りませんでしたが。

2007/02/22 02:07 | Comments(0) | TrackBack() |

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