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2024/04/19 15:56 |
ダメ人間・・・・_| ̄|○

今日は起きたら外が暗かったです。
またしても一日無駄にしてしまいました(⊃д⊂)

ダンナが友達の結婚式の二次会に行ってるので、のんびりしよ~、なんて思っていたら、のんびりしすぎました・・・(TдT)

まあ、それというのも、「明日は休みだしコレ読もう」と選んだ本に原因があるのですが。(いや、布団に入る時間自体も朝方だったけど・・・)


タイトルは『ツ、イ、ラ、ク』
角川文庫から出版されている姫野カオルコさんの小説です。

昔から姫野カオルコさんは好きで、14~5年は読み続けてます。
多分文庫本に落ちてる著作はすべて読んでいると思います。
で、どれも姫野ワールド全開で「ヒメノ式」なんて言葉も生まれてるくらいなのですが、名前を見て、「どうせ少女趣味のベタベタ恋愛小説なんじゃないの?」「世界の中心で・・・的なトレンディー路線でしょ?」なんて思ったあなた、大間違いです。というか、そう思った方にこそ、姫野作品をお勧めします(笑)

確かにこの小説のコピーって

「忘れられなかった。どんなに忘れようとしても、ずっと」とか、
 「すべての人の記憶に眠る、官能の目覚め。狂おしいまでの恋の痛み、恋の歓び」とか、
「今年度最高の恋愛文学」とか
「一生に一度の、真実の恋」とか、さらには
「苦しかった。切なかった。ほんとうに、ほんとうに、愛していた」とか、

すごい文句のオンパレードなんですが(笑) 

これは姫野小説のパロディーとしか思えません
確かに、中身的には外れてるコピーじゃないんですけど。

私自身が、トレンディードラマとか、泣ける恋愛小説とか、そういうのキライなんです(笑)
だから、たまに普通の人間ぶろうとして(普通のオシャレでカッコイイ女に憧れはあるんです・・・あぅ)ファッション誌とか、オシャレ系の雑誌とか読んでみるんですけど、やっぱり合わない・・・_| ̄|○
そういうところのブックレビューとかCD紹介で取り上げられてるものももちろん、合わない・・・

服も化粧品も大好きなんで、外見に気を遣ってないわけでは無いんですけど・・・


姫野さんの描く世界は、かなり変わっています。
というか、普通の世界なんだけど、私たちが目を背けたり、忘れてしまっている、あるいは忘れてしまいたい部分に敢えて焦点を当ててる、そんな世界。

この『ツ、イ、ラ、ク』は、都会からは忘れ去られたような、静かな西日本の一地方都市(架空の市です)が舞台です。
物語はとある小学校から始まります。

大人になってしまうと、自分たちが子供だった頃の事を忘れ去ってしまったかのように、「あの頃はよかった」とただ懐かしんでみたり、子供は天使だなんて神聖視してみたりしがちです。

でも、子供には子供の社会があり、序列があり、幼い子もいれば大人の世界を知っている子もいる。男子生徒に媚を売る子もいるし、どうすれば大人に好かれるかを分かっている計算高い子もいる。

そんな複雑な子供の世界を、作者は綿密に描いていきます。
幼かったのは、その心情を表現する言葉を知らなかったからであって、感じていることは大人と変わらない

読んでいると、自分の子供時代の事が思い出されて赤面します。
でもその後で、その頃の自分を客観視できるようになって、そして初めて物語を笑うことが出来る。
この、「引き込まれる→客観視して笑う」というループが、姫野作品の一つの魅力でもあります。

子供を描いているからといって、描かれているのは記号化された子供ではない、けれどそれは間違いなくリアリティーを持った子供であるというところに、姫野カオルコさんのすごさ、巧さがあります。

物語は中学校入学を向かえ、大きな展開を見せます。
小学校時代では群像劇が描かれていたのですが、中学校時代になると、その中から一人のヒロインが浮かび上がってきます。(まあ、最初からこの子が主人公だろうな、というのは分かるんですが・・・)

まあ、ここでどのような恋愛が展開されていくのかは、ネタばれになってしまうので控えます(笑)
勘のいい人なら、恋愛相手は○○だろうな、と分かってしまったかもしれませんがΣ(゜д゜|||)

最後は、登場人物たちの二十年後が語られます。
最後はこれしかないだろうっていうような、ヒメノ式にまんまとやられる見事なオチです。
見事にはめられて涙を流してる自分に笑えます。(←物語中もそうなんですが、切なくて泣けるシーンとかしっかりあるんですよ)

普通の恋愛小説が好きじゃないって方、ぜひ姫野作品をお勧めします。
でも、トレンディードラマのような、オシャレで格好いい話が好きな方は、やめておいたほうがいいかもしれないです・・・。


で、この本は途中でやめられなかったもんで、三時間読み続けて無事読了し、その後暗くなるまで爆睡していたという次第です・・・_| ̄|○


【今日の一発新解さん:例文編】←適当に開いた見開き一ページの中からお送りします(笑)

半ドア:自動車のドアが完全にしまらない状態。「-で走る。」

いっそこんな例文、なくていいんじゃ!?と思わずにはいられません。

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2007/03/03 22:09 | Comments(0) | TrackBack() |

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