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2024/04/26 01:10 |
そして早速(笑)
我ながら呆れたことに、『ピアノの森』の原作コミックを、もう十巻まで読んでしまいました・・・( ̄Д ̄;)

本当は最新刊の14巻まで読んでから、記事にしようかと思っていたのですが、映画化されたのは6巻の最初まででしたので、映画化された内容に関する記事への補足なども含め、感想なぞ綴ってみたいと思います。

前回、映画に関して「突っ込みどころはたくさんありましたが」という旨のことを書きましたが、そのうちの何点かは、原作ではキチンと説明されているものでした。

まあ、リアリティを重視したいという方には、ちょっと納得のいかない説明もあるかとは思いますが・・・(笑)

例えば「海にしか弾けないピアノ」というのは。
森のピアノを、海は三歳から毎朝毎晩弾き続けていた(ここまでは映画でも使われていた説明ですが)。
→タダでさえ鍵盤の仕様が重い上に、実は森のピアノは、日々壊れつつあった。だから出なくなっていく音を消してしまわないようにするため、逆に海の指は自然と鍛えられたので、彼にしか音を出すことが出来なくなってしまっていた。

ゆえに「ショパンだけが弾けない」というのは。
ショパンは柔軟性なども必要で、指の力だけでは弾けない(ここまでは映画中でも音楽教師の阿字野のセリフにありました)。
→つまり、弾きこなすのにそもそも強い力を必要とする森のピアノでは、ショパンを弾くということ自体が無理だった。
→しかも、海にとってショパンとの出会いは特別なものだったので、その伏線でもあった

他にも、実はピアノは雨ざらしではなく、雨が降ったときには、海がちゃんとカバーを掛けにいっていたとか、細かい説明は色々ありました。

まあ、原作の全ての要素を映画に入れ込むわけにはいかないので、取捨選択は必要ですしね。
ただ、もうちょっと「ショパンだけが・・・」のセリフには、分かりやすい説明を入れて欲しかったかなぁ。
今思えば、映画の中でもそれなりに伏線は張られていたように思うのですが、原作を読まなかったら、それが伏線であったことにも気付かないままでした(´Д`;)ヾ

で、映画は浦沢直樹氏が描くようなキャラクターだと思ったのですが(笑)、原作はもうちょっと素朴な感じというか、線の太い感じというか、いずれにせよ、浦沢氏の画風とは全く違いました(汗)

他にも、原作は青年誌に連載されているので、結構どギツイところもあるのですが(海の住むところが、周辺住民からは避けられているような、いわゆる色街であるとか。映画ではそこまでロコツではなかったです)、映画は子供の鑑賞を意識してか、かなり健全な内容になっていたんだなあという点も、新しい発見でした。

ですが、筋自体は原作にかなり忠実な映画だったと思います。
確かに、海のピアノと生活環境って、かなり関係が深いので、端折ることによって話が薄くなる部分はあるんですけど。
まあ、映画で扱っているストーリーの範囲内では、なくても影響はなかったですし。

しかもマンガではつけられない「音」を、あれだけ高いレベルで示しているという点だけでも、映画化した意義は十分あったんじゃないかな、と。

で、再び原作の話なのですが、連載当初から、結構先の話を想定して描かれていたのかな、と思える計算された展開で、先に映画の方に入れ込んでしまった私のような人間も、素直に面白いと思えるものでした。
というか、かなりハマッたというのが正確だと思います( ̄ー ̄)
もちろん映画のイメージが崩れるということもなかったですし、むしろ話の密度自体は、どうしたって原作の方が上ですからね。

クラシック音楽を題材にしたマンガといえば、何といっても『のだめカンタービレ』でしょうし、私も大好きな作品ですが、『のだめ』が完全に音楽を中心とした構成で、演奏や解釈、作画に関しても相当のリアリティを追求しているのに対して、『ピアノの森』ではクラシックに対してそこまでの厳密な描写はされていません

クラシックの専門家からは、恐らく「描写が感覚的で、客観的・理論的な根拠に乏しい」なんていうような評価がされてしまうこともあるんじゃないかと想像できます。

が、『ピアノの森』は、海と修平の成長譚であるという点に重点があるように思いますし、だからといって舞台装置がピアノ以外のものに置き換えられるのか、といえばそれはやはりピアノであるからこそ意味があるとも思います。

なので、これは私の憶測で、調べたわけではありませんが、多分『ピアノの森』は『のだめ』ほどクラシックの専門家からは評価されていないのでは?と思われます。
が、「現実にどれだけ忠実か」という点で作品の価値が決まるわけではありませんし、現に『のだめ』だってリアリティの部分だけが評価されている作品ではありません。

もし、クラシックを題材としているとは言っても、そんな厳密じゃないって聞いたし・・・というような理由で、『ピアノの森』を手にすることをためらっている方がいらっしゃいましたら、是非とも「クラシックのことを描いたマンガだ」という視点を捨てて、「ピアノの出てくるマンガだ」位の気持で読まれることをオススメしますよッ(*´▽`*)

読む機会があるのに、もしくは読んでみようかなという気持があるのに、手を出しかねているというのであれば、それはとても勿体無いことだと思います~。


さて、明日の時点で、『ピアノの森』が14巻まで揃ってしまっていることは疑いありません・・・((((゜Д゜;))))
でも、これだけ一気に読んじゃうと、今度は続きが発売されるまでの間が悶々として辛いんですよね・・・(;´д⊂)

あぁ、それにしても11巻以降が気になります。
何で一緒に買わなかったのか・・・・_| ̄|○
・・・って、いや、さすがに持って帰るのが重いからなんですけどね。
いい年こいて子供みたいですが、読むことの出来る続きがあると思うと、気になって眠れません・・・ヽ(;´Д`)ノ
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2007/07/27 03:18 | Comments(0) | TrackBack() | コミック・漫画・アニメ

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