忍者ブログ
[PR]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


2024/04/20 16:06 |
『裁判官の爆笑お言葉集』
この本、今すごく売れてるらしいですね~!
ジュンク堂大阪店の正面入り口の展示コーナーに、「こんなに仕入れて大丈夫ですか!?」と客が心配してしまうほど、大量に置かれていました。
(でも本は売れなかったら普通は返品可だったような気がするので、いいのかな・・・・。ハリポタは書店買取だったというのをわざわざ記憶してるということは)

『裁判官の爆笑お言葉集』 長嶺超輝著 (幻冬社新書)
2007年3月30日第一刷発行で、もう第三刷!!ちなみに第三刷の発行年月日は2007年4月11日です。
二週間経ってないのに・・・・・・((((゜Д゜;))))

著者は司法試験を目指していましたが、7回の不合格を経て断念。今はライター業の傍ら、裁判の傍聴も行っていらっしゃるという方だそうです。

この本は、著者自身が傍聴時に耳にした裁判官の発言だけでなく、新聞などのメディアや、判例関係の雑誌などに掲載されている判例などからも、裁判官の発言を収集しているようです。登場している裁判官は、日本全国の裁判所にまたがっていますので。

それにしても最近は、司法関係の書籍の中でも、特に裁判所・裁判官にまつわるものが多いですね~。
それも当然で、平成21年5月までの間に、裁判員制度が施行されるからですね。

裁判員制度、私は非常に興味があるのですが、実際に選ばれて(半分、『当たって』みたいなものですが・・)しまうとどうなんでしょうかねぇ。
裁判員が裁く事件って、殺人とか強盗とか強姦とかの凶悪犯罪だけですしね・・・・。(まあ、50円のガム一個の万引き事件とかで裁判員に呼ばれるのも、勘弁して欲しいですけど(笑))
でも、一応法学部出身としては、裁判員を経験してみたいと思っております(実は政治学科だけどね~(゜▽゜))

さて、タイトルの本の感想ですが。
本の題名には「爆笑」と銘打ってありますが、この「爆笑」は客寄せパンダフレーズですねΣ(゜д゜|||)
実際には、それほど爆笑ネタ系発言は多くありません。

ただ裁判官も、「出世のために数をこなす事ばかり考えている」とか、「社会の常識を知らなさ過ぎる」とか色々批判されてますが、この本に載っている発言からは、「裁判官も一人の人間として苦渋の判断をしてるんだなあ」なんてことが感じられて、興味深いです。
(何年か前に出版されてた、このテの本は、結構裁判官の世間知らずな側面にスポットが当てられたりしていて、裁判官をおちょくるような内容が多かったのですが、やっぱり最近は裁判員制度を意識しているのか、『裁判官も人間なんです』『一生懸命激務をこなしています』といった、裁判官寄りの内容が目立つような気がします)。

この本には100近い裁判官の発言が収められていますが、すべてがいわゆるイレギュラーな発言と言ってしまってよいものでしょう。
量刑には反映させる事が出来なかった被害者の無念の代わりに、最後に重い一言を被告人に投げかけるとか。
あまりに反省の見られないいい加減な被告人に、チクリと嫌味の一つも言ってみたり、とか。
この本に収められているのは、裁判官が「言わずにはいられなかった一言」ばかりなのです。

ですから、「じ~ん」とするものもあれば、「おぉ!ウマイ(笑)」と思わず膝を打ってしまうものまで、結構いろんなタイプの「一言」が収められています。

ちなみに私のお気に入りは
「私があなたに判決するのは三回目です」(爆)
という、福岡地裁 陶山博生裁判官(当時)のお言葉です。

同じ裁判官が同じ被告人に、2回判決をするという例もあまりなさそうなのに、ほぼ三年周期で任地の変わる裁判官が、三回も同じ被告に判決を行うというのは、このケースくらいじゃないでしょうか??
この時、もし私が裁判を傍聴していたら、笑いを堪えるのに必死だったに違いありません・・・Σ(゜д゜|||)

窃盗やクスリ関係の犯罪は、再犯率が高いそうですから、一人の人間が何度も判決を受ける事も珍しくないわけですが、同じ裁判官から三度ともなると・・・・・心証的に「コイツ懲りてねーな」と判断されてしまっても仕方ないですねぇ。
ちなみにコレをいわれた被告人の罪状は、「覚せい剤取締法違反」です(笑)

さて、先にも書きましたが、「爆笑」を求めてこの本を読むと、結構肩透かしを食らうかも知れません。
私が笑ったのは、実は上に上げたもの以外には、本当に数えるほどでした。
でも、どの発言も非常に興味深いものですし、一人一人の裁判官の個性がハッキリ見えて、「笑い」はなくても十分に「面白い」本だったと思います。
ただ、パラパラと立ち読みでもイケちゃう中身なので、買う買わないは、一回本の中身を確認してから判断された方がいいと思います。
(私は、タイトルまたは著者で購入するかどうかを判断してしまうので、基本的に本の中身を一切見ずに買ってしまいます。ので、この本は『さ、読もうっと』と本を開いたときに初めて、レイアウトにがっかりしてしまった部分があることは否定しません・・・←要は字数が少ないんですよ・・・_| ̄|○)

それにしても、有名人って大変ですよね。
私、この本を読んで、ダイエーホークスの小久保選手が脱税で有罪判決受けてた事を思い出しました(笑)
PR

2007/04/14 02:52 | Comments(0) | TrackBack() |

トラックバック

トラックバックURL:

コメント

コメントを投稿する






Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字 (絵文字)



<<「異議あり!!」 | HOME | まるでSF>>
忍者ブログ[PR]