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2018/06/25 16:50 |
戦隊モノか!?
久しぶりに本のご紹介です。

もういい加減書いても影響ないと思いますので、カミングアウトしてしまいますと、(そしてココのブログをご覧の方は、関係者の方であったり、もしくは私から直に話を聞いていらっしゃる方も多いので、実はあまり気にする必要もなかったかなとも思いますが)、

4月に勤務先が倒産してたんですねーーーーッΣ(゜д゜|||)

ハイ(汗)。

んなもんで、突然ヒマになった私は、ゲームしたりテレビ見たりネットしたり、ゲームしたりテレビ見たりネットしたり、ゲームしたりテレビ見たりネットしたり・・・・、もういいですね(゜▽゜;)。

つまり、そんなぐうたらな毎日を送っておりまして。

そんな生活なら幾らでも本を読めるだろう!!とお叱りを受けそうなのですが、今までの私の生活パターンから言いますと、本を読むのは通勤時間(往復2時間くらいあるので、大抵の本なら問題なく読めてしまう(笑))、もしくは寝る前にベッドでというのが専らでして、通勤時間もなくなり、さらに朝起きることを心配しなくて良くなった最近は、変な時間までネットサーフィンしてしまうので、さすがにベッドに入ってから読む時間がなかったりで、自然に読書量が激減・・・・・(゜▽゜;)

でもそろそろ寂しくなってきましたし、現在の生活パターンにも慣れてきたので、また読書の量は増えてくるんじゃなかろうか・・・と勝手に思っています。

そんな今日この頃、ご紹介するのは「大娯楽小説」でございます。

二つのシリーズをご紹介しようと思うのですが、作者はどちらも今野敏(こんのびん)さんです。
デビューされてから30年、著作も100冊以上になるという作家さんなのですが、今年の4月まで、私は全く存じ上げない方でした。

著者略歴や解説などを読むと、様々なジャンルのエンターテイメント小説をお書きになっているようなのですが、今回はいわゆる「警察小説」といわれるものにスポットを当ててみたいと思います!

「警察小説」というのは、分類としてはミステリに入るのですが(ちなみに私は『ミステリー』ではなくて一貫して『ミステリ』と表記しますが、どちらも広義では同じモノを指しています。ただ本格推理関連では『ミステリ』と表記することが多いようです)、名探偵が卓抜した論理力によって真犯人を突き止めたり、設定が孤島や孤立した屋敷になっていたりする、いわゆる「パズラー」といわれる本格推理とは異なり、普通の警察官や刑事が主人公となって、その組織力と地道な捜査によって犯人を追い詰め、また事件設定も現実的な範疇である、という辺りに特徴があります。

また、警察内部の描写が克明である事も警察小説に欠かせない要素だと思われます。


代表的な作品としては、松本清張『点と線』、高村薫『マークスの山』など、また未読ですが横山秀夫『半落ち』なども「警察小説」に分類されると思います。

しかし警察官が主人公であれば警察小説なのかというと、その辺りは微妙らしく、西村京太郎の代表的なキャラクターである十津川警部・亀井刑事のシリーズなどは、時刻表などのトリックの解明に焦点が当てられている場合が多いので、あまり警察小説とは言わないようです

さて、例の如く前置きが長くなってしまいましたが、本題の今野敏氏の作品のご紹介です。


一つ目は、「警視庁強行犯係・樋口顕」シリーズ (新潮文庫)
現在文庫では『リオ』・『朱夏』・『ビート』という三作品が発刊されています。

主人公は、警部補の樋口顕、40歳。
妻と高校生の娘の三人家族。
派手なスタンドプレーを嫌い、コツコツと真面目に働くのが信条。

強行犯係というのは、殺人や強盗などの凶悪犯罪を担当する部署です。

樋口はとにかく真面目が取柄の人間で、押し出しの強い人種が集まっている刑事の中では、異例なほどに謙虚な人間でもあります。
個人のプライドよりも効率を優先することを考え、摩擦を嫌うが故に、結果として確実な捜査を行ってしまうため、警察内部では皮肉にも「樋口に任せて置おけば大丈夫」という信頼感を寄せられていたりします。

この樋口っていうのが、まあ文字通り地味でつまらない性格なんですね~(笑)
で、せっかく信頼を得ているというのに、内心では「そんなに自分を買被ってもらっては困る。そんな大それた人間ではないのに」とか、「失敗しないのは、自分が人よりも臆病だからだ」とか、「そういう風になってしまったのは、自分が全共闘時代の人間の後始末ばかりをやらされてきた、損な世代の人間だからだ」とか、いちいち鼻につくような後ろ向きなことばっかり考えている

ハッキリ言って、こんな後ろ向きなモノローグが全編に亘って「コレでもかッ」というくらいに繰り返されるので、読んでいる身としては「おいおいおいおい、またですか・・・・・_| ̄|〇」という食傷感にさいなまれたりするのです。

で、じゃあ何でそこまで思うのに、三冊も読んだのかといいますと、やっぱり面白いんですね(笑)

樋口というのは、一見警察組織にはいなさそうな、いわゆる人畜無害に見える人間なので、相手も安心するのか、聞き込みや取調べで魔法を使ったかのように、重要な証言をいとも簡単に取ってしまったりする。
そのあたりの描写がうまい具合に挟み込んであるので、「おい樋口、いい加減にしろよッ!!」と散々溜まっていたフラストレーションが、「お、やるじゃないか樋口」と一瞬で解消させられてしまう→スッキリする、という絶妙なスパイラルにはまり込んでしまうわけです(笑)

もう、水戸黄門の印籠みたいなもんです((((゜Д゜;))))

また、樋口の相棒に生活安全課の氏家という人物が登場するのですが、この氏家が私のツボ(*´Д`*)
飄々としていて、押さえるべきところはしっかり押さえ、時には樋口を叱咤し、しかも独身30代。
もうカッコイイのなんのって(笑)
ハッキリ言って、氏家がいないとこのシリーズは読めたもんじゃない、というか、そのあたりのメリハリを考えて今野氏が造形したキャラだといえるわけで、まんまと作者の罠にはまっているのです(´Д`;)ヾ

こんなつまらない樋口警部補なわけですが、二作目の『朱夏』では、空気のような存在だと思っていた妻が事件に巻き込まれ、今までの妻に対する自分の対応や、これまでの生き方を否応なしに考えさせられるという展開になっておりまして、散々イライラさせられた一作目の読者には、「おぉ、樋口もやっと人間らしくなったか」という爽快感が与えられるというオチになっていたりします。

一言で言えば、この作者の今野敏氏が「ウマイッ」のです。
エンターテイメント小説とは何かを知り尽くしている作家さんだと思います。


そして二つ目は「ST 警視庁科学特捜班」シリーズ (講談社文庫)
こちらも、同じく警察小説ですが、前作と毛色が全く違います。

若手キャリアの百合根友久警部が主人公、というか、彼の視点で物語は進められていきます。
この百合根警部が、先ほどの樋口に負けず劣らず「イラッ」とさせられるヤツでして(笑)
一言で言うと「ヘタレ」です(;´д⊂)

この百合根がキャップとなっているのが本作の真の主人公である「警視庁科学特捜班」通称「ST」です。

科学的な観点から捜査に協力する部署なのですが、従来の鑑識などとは異なり、捜査現場にどんどん出て行くことを目的に創設された部署でして、このメンバーが一癖も二癖もある面々です。

リーダーであり、法医学を専門とする赤城左門
本人は一匹狼を気取っていますが、自然に人が回りに集まってしまい孤独なポーズが空回りしてしまう、女性恐怖症のワイルドな男。

文書鑑定やプロファイリングを専門とする、心理学者の青山翔
極度の秩序恐怖症で混沌を好む、超絶美形
但し、メンバー随一のマイペース人間であり、KYな一面も多々。

薬学が専門の山吹才蔵
得度している僧侶でもあり、宗教的・神秘的な事項にも明るい。
メンバーの中では最も常識的な人物。

化学物質全般を専門とする黒崎勇二
必要なことすら喋るのか怪しいほどの極端な無口。
武道の達人で、超人的な嗅覚を持つ

音響が専門の紅一点、結城翠
過剰な露出ファッションに身を包セクシーな美女
姿の見える範囲なら、喋っていることが聞こえてしまう地獄耳の持ち主


・・・・とまあ、人間離れしたメンバーが集まっており、悲しいほどの常識人である百合根は、彼らの言動に一々翻弄されてしまうのですが、私が何より受けたのは、彼らの名前。

赤・青・黄(山吹)・黒・緑(翠)、と見ればもうお分かりですね。
名前といい、性格付けといい、ゴレンジャーから綿々と続く「戦隊モノ」のパロディーになってるわけです(笑)
残念ながらピンクではありませんが、紅一点(最近は女性2人という構成があるそうですが・・・)という構成も戦隊モノそのまま。
それぞれが専門分野において一流であり、超人的な能力を持つという常人離れした設定も、この戦隊モノを踏まえているとなれば納得できてしまうというもの。

しかも、一話一話の犯人は捕まりますが、その裏で暗躍している、シリーズを通しての大ボスが存在している辺りもなかなか心憎い設定です。

このシリーズはまだ三作ほどしか読んでいませんが、この先メンバーそれぞれをメインにした話が存在しているようで、彼らがどのように能力を駆使して真相に迫っていくのか、今から読むのが楽しみです。

イライラ感は、樋口シリーズよりもかなり少ないとはいえ、正直百合根警部がウザったいのですが(笑)、まあ彼は狂言回しの役割ですし、STの面々を際立たせるための一般人として登場していますので、その辺りを割り切れば、結構な爽快感を得られる小説です。

警察小説って、数的にもありそうでなかなか見つからないジャンルですし、どうしてもハードボイルド的な要素が入ってきたりして、特に女性は手を伸ばしにくかったりするのですが、STシリーズは純粋な娯楽小説として本当に楽しめると思います

今野敏氏は、今密かなブームになっていますので(本当です(笑))、そのうちドラマ化なんかもあるかもしれません!
流行を先取りしたい方も、次は何のミステリを読もうかと悩んでいる方も、今野敏はお勧めですよ~♪
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2008/06/30 18:24 | Comments(1) | TrackBack(0) |

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コメント

会社をやめるというだけでも大変なのに、倒産となるとさぞかしご苦労なされたことでしょうね。
ところで、今回も長大な書評を楽しく(笑)読ませてもらいました。
なんというか、本に対する愛を感じますね。
私の周りの女性で、ミステリ、特に警察もの探偵ものを読む人は皆無です。
あらためて守備範囲の広さに驚きます。
posted by なんさまat 2008/06/30 23:26 [ コメントを修正する ]
Re:お疲れさまです。
コメントありがとうございます!
いや~、ある日突然出社してみると、「潰れました」と宣告されまして(笑)
この時のことは、改めて綴ってみようかなぁ・・・とも思っています(゜▽゜;)

長大な記事を最後までお読みいただいてありがとうございます_(._.)_
毎度毎度長文なので、読んでくださる方に申し訳ないのですが、長文が我がブログの特色だと割り切って細々続けてます(笑)

女性で警察小説とか読む人は、やはり少数派かも知れませんね。
男臭い世界だったりしますし・・・。
ただ、私は恋愛小説もよむのですが、ぶっちゃけハーレクインなんかも嫌いじゃないのですが(笑)、やはりミステリと名の付くものが大好きです♪
ただオカルトが苦手で、『リング』なんかでも夜道をビクつきながら歩くくらい怖がりなので、次はこのジャンルを克服したいと思ってます。
なんさまに以前勧めていただいた貴志祐介さんの作品に、いつかはチャレンジしますッ!!
2008/06/30 23:54

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