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2024/04/19 03:11 |
リュートとトゥバ音楽のコラボ
今日は、七夕コンサートと銘打たれた、リュート奏者高本一郎さんと、トゥバ民族音楽演奏家の等々力(とどりき)政彦さんのコラボコンサートに行ってまいりました!!

まずは主役の高本さんの演奏から。
「ガルテンマザーの子守唄」という、ケルト民族の伝承曲が一曲目。
「子守唄」のタイトルどおり、非常にゆったりとした心地よい音楽。
いきなり寝ちゃう人がいても仕方ないんじゃ!?と思わず心配になりましたが、演奏後の高本さん曰く、

「お能の領袖の方と、どちらが観客を先に眠らせるのか議論になったことがあります」
(ほら、お能って素人にはツライですよね・・・)

とのことで、この選曲は確信犯だったようです(笑)

高本さんは、いつも一曲目を弾いた後に、トークをされるのですが、今日は
「七夕ライブと言ってますが、七夕にちなんだ曲はやりません。ただ伝説のある日なんで何かしようかと・・・」
という、ゆる~い一言で始まりました(笑)

続けて、古いヨーロッパの舞踏曲を三曲。
「かわいいヴリアン」、「シチリアーナ」、「白い花」と、高本さんのファンにはおなじみの可憐な小品です。
どれもルネサンス当時の大流行曲。
当時はすごく大衆的な曲だったのだと思いますが、今の感覚からするとやはり「う~ん、クラシックよね~(*´Д`*)」という、心落ち着く曲調です。

ビートルズの曲を今聴くと、当時は不良の音楽だとされていたことに違和感を覚えますが、その違和感を何倍にもしたような感じ、といえば分かりやすいでしょうか??

ホント、この3曲は高本さんのCDに収録されているのでいつでも聴けるんですが、聴くたびに幸せな気持ちになります♪

次の曲は、高本さんのオリジナル「アイラ島の午後」
アイラ島はスコットランドの南にある荒涼とした島で、スコッチウイスキーの産地として有名だそうです。
この曲は、高本さんがその島でシングルモルトを傾けていたときに出来上がったものだとのこと。

出来上がった過程もなんだかハードボイルドな感じですが、曲も今までの4曲とは全く異なり、非常に男性的な力強い曲調でした。
早く力強い運指を見ているだけでも目が回りそう(笑)
(実は、一番前の特等席で見ていた私。後から高本さんに『あんな前に座っててびっくりしましたよ~』と苦笑を頂きました。へへ。)

何か、「天使の歌声」といわれるリュートでも、こんなにハードボイルドな音が出るんだぁと、その表現の広さに感動したのでした


ここで、本日のゲスト、トゥバ民族音楽演奏家の等々力さんにバトンタッチ。

トゥバというのは、ロシア連邦内の国の一つで、トゥバ共和国と言うそうです。
位置は南シベリア、ちょうどモンゴルとの国境に接しています。
民族的にはトルコ系の人々が住む地域とのこと。

一曲目は「トシュプルール」と言われる、三本弦の楽器による弾き語り。
曲名は・・・・・・スミマセン、日本語じゃなかったんで忘れました(汗)

楽器の面白さもさることながら、注目すべきはその歌唱法。
「喉笛」とも言われるそうなのですが、喉を絞って独特の音を出しながら歌うんです。
「声」というよりむしろ「音」と言ったほうがいい感じ。
色んな音を駆使して歌っておられるのですが、一番印象的だった音は、オーストラリアのアボリジニが使う長~い管楽器(ディジュリドゥっていう角笛みたいなやつ)に近い音でした。

「肉声であんな音が出るんだ!!シンセサイザーみたい」と言っていたら、高本さんと、会場で仲良くなったIさんに「シンセサイザーの方が似せてるんでは???」と、ごもっともなツッコミを頂きました(゜▽゜;)

で、楽器の方ですが、等々力さんに撮影の許可を頂いたのでアップします。
F1000125.JPG
これがトシュプルールです。
もともとは四角い胴体に二本の弦だったそうですが、現在主流として用いられているこの型は1980年台モデルだそうです。

民族楽器というと、昔から同じ形で残っていそうなイメージがありますが、実際は時代の流れをうまく汲み取って、時々刻々と変化している面もあるそうです。


音も素朴で懐かしい田舎の香りがしますし、演奏を見ていても「バンジョーみたい」と思っていたのですが、案の定等々力さん曰く「恐らくバンジョーなどの影響を受けて、このような形になったのだと思います」とのことでした。
まぐれとはいえ、ドンピシャの印象だったので、ちょっと内心鼻高々だった私(笑)

次に演奏されたのは、「ホムス」という口琴
写真はコレ↓
F1000124.JPG
ちょうどタバコくらいの長さです。

口に横にくわえて、歯にしっかり当てて演奏するそうです。

音は音階の付いた音叉のようだと思っていただければ近いです。
ビオーーーーーンと金属の振動音を利用してメロディーを作ります。

何というか、異世界に連れ込まれそうというか、催眠術に使えるんじゃ!?というような不思議で、でもどこかで聴いたような懐かしい音がします。

しかし、懐かしいのも当然といいますか、実はこの楽器、効果音としてよく用いられているそうで、有名なところでは「ど根性ガエル」のオープニングの「♪プワププ~」という音も、このホムスだそうです(笑)
ちなみに私は「ど根性ガエル」ではなく、「笑点」のオープニングを連想しました(゜▽゜;)


で、この楽器で一つ気になった点が。
音叉と同じということは、結構な音波が発生しているわけですよね。

「歯が痛くならないのか!?虫歯では演奏できないのではないのか!?」
という、なんともくだらない疑問に取り付かれた私。
すると先述のIさんも同じ疑問を持たれたみたいで(笑)、高本さんにも「質問してみたら?」とのお言葉を頂き、でもやっぱり余りにくだらない質問なので躊躇していると、Iさんが聞いてくださいました(笑)

等々力さんのお答え。
「虫歯の方はやめたほうがいいです」(キッパリ)

やややや、やっぱりなーーーーーーーーーーーーーッ(笑)

くだらない質問をすみませんでした_(._.)_

等々力さん最後のソロは、五ヶ月も家を空けていたキャラバンの男性が、嫁の浮気を気にしてご飯も食べられなくなってしまうという気持ちを歌った歌(笑)
この曲、一説では670番まであるらしく、実際に673番まで歌えるという方に会われたことがあるそうです・・・。

その後お二人によるコラボレーションタイム。
トゥバの言葉で「長くて柔らかい」というタイトルの曲を演奏してくださいました。
この曲、演奏者によってメロディが異なるということで、等々力さんは「私の先生の先生が演奏するバージョンです」てなことを仰っていましたが、正直、素人の耳には旋律ってものが全く聞き取れず(笑)

「こんな文字通り『長くて柔らかい』メロディを、よくも覚えられるものだッΣ(゜д゜|||)」
と、全くお門違いな感動を覚えてしまったのでした・・・

次の共演は、「鶴に手を出すのをやめて」というような感じの凄いタイトルの(笑)トゥバの曲と、高本さんオリジナルの「風の頃」という、全く別の曲を同時に演奏という趣向。
何とこの2曲、始めからそのように作られたんじゃないかというくらいにピッタリなんです!!


この「風の頃」、私が大好きな曲でして、なんとも言えないエキゾティックな響きなんです。
(この曲のCD化をお願いしているのですが、早く実現して欲しいです)
海外で演奏された時には、「TENPYO-天平」というタイトルでご紹介されたという話を以前お聞きした記憶があるのですが、まさにそんなイメージ。
ラクダに乗ったキャラバン隊が、月の砂漠をゆったりと進んでいく、そんな美しい情景が眼に浮かびます。

トゥバが、東洋のシルクロードに近い国であるということを考えると、全く別の曲なのにまるで最初から一つの曲であったように聴こえるのも、「むべなるかな」ってひたすら納得。

コンサートでないと絶対に聴けない組み合わせに、いつもの如く大満足で帰ってきた私なのでした♪

高本さんのHPはリンクさせていただいてますので、リュートってどんな楽器??と興味を持たれた方は、是非訪問してみてください!

等々力さんのHPは以下にご紹介させていただきます。
http://www.tarbagan.net/riki/
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2008/07/08 02:07 | Comments(0) | TrackBack() | 音楽

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