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2025/04/30 14:15 |
カラヤンとフルトヴェングラー
ヘルベルト・フォン・カラヤン、この名前は、クラシックを聴かない方でもご存知だと思います。
1908年オーストリア生まれ。第4代ベルリンフィル終身音楽監督として同フィルの黄金時代を築き上げる。レコードに並々ならぬ情熱を傾けた事でも知られる。俗に「帝王」とも。

一方のフルトヴェングラーは、クラシックファンでなければ知らない名前かもしれません。
ヴィルヘルム・フルトヴェングラー、1886年ベルリン生まれ。第3代ベルリンフィル音楽監督。終生作曲にも力を注いでいたが、作曲家としての評価は、指揮者としてのそれとは比べようもない(ほど低い)。「好悪に関係なく、一番偉大だと思う指揮者は誰か?」というアンケートをとった場合、恐らく一位に選ばれるだろうと言われる人物。

この二人は、世界三大オケの一つ、ベルリンフィルの音楽監督であったことのほか、実はもう一つの共通点があります。(ちなみに音楽監督とは、首席指揮者としての待遇に加え、楽団員の人事などにも権限を持つ、指揮者としての最高の地位をいいます。なお、もう一つの有名なオケ、ウィーンフィルは伝統的に音楽監督を置いていませんので、実質上、このベルリンフィル音楽監督が、指揮者としての文字通り最高の地位になります)

第二次大戦中のナチス支配下のドイツにとどまり音楽活動を続け、戦後「非ナチ化審理」を受けていた事です。

とまあ、私も以上の点までは知っていたのですが、それ以上の詳しい内容は知りませんでした。
クラシック関係の本を読んでいると、たまに「フルトヴェングラーの戦争責任」のような表現を見かけることがあるので、具体的にどういうことなのか気になってはいたのですが。

今回、『カラヤンとフルトヴェングラー』(中川右介著・幻冬社新書)を読んで、その辺りの知りたかったことがかなりスッキリしました!

まずこの本の概要を説明しますと、
カラヤンがベルリンフィル音楽監督に就任するまでの20年間の記録。ということになるでしょうか。
で、この20年というのがまさにナチスドイツとピッタリ重なってしまう20年なのです。

ナチス総裁であったヒトラーが、クラシック音楽の熱狂的な愛好者だった事は広く知られています。厳密には「ドイツ音楽」、なかでも「ニーベルングの指輪」などの楽劇で知られる、リヒャルト・ワーグナーが大のお気に入りでした。
ワーグナーワーグナーの息子の妻であったヴィニフレットもまた、ヒトラーを崇拝していたので、ナチスの活動には積極的でした。(当時のワーグナー一族の中で力を持っていたのが、ヴィニフレットでした)。こんな理由があって、イスラエルでは現在もワーグナーの作品は上演されません。

さて、フルトヴェングラーはナチ党員でこそなかったものの、実質的にはナチの広告塔としての役割を果たしていました。
すでに当時、フルトヴェングラーは押しも押されもせぬ名指揮者でしたので、ナチスにとって国家の威容を示す手段であった音楽のために、彼を欠かすことは出来なかったのです。
フルトヴェングラーは、大筋においてはナチスに反感を持っていましたし、個人としてもユダヤ系の音楽家の救済に精力を傾けていた面などがありました。

しかし、ドイツを代表するベルリンフィルの音楽監督であったため、ナチスとの関係は密接にならざるを得ませんでした。(が、これについても、ナチとの関係が嫌だったのなら亡命という手段があったのに、亡命しなかったじゃないか、という糾弾があり、以下の「非ナチ化審理」で余計不利に働いてしまいました。)
戦後、フルトヴェングラーは、ナチスに協力していた疑いのため、「非ナチ化審理」の尋問を受け、ナチに仕えていたことを初め、4つの罪で裁かれる事になりました。「無罪」の判決が出るまで、終戦後2年間、彼は一切の音楽活動を禁じられましたが、このことがフルトヴェングラーの栄光の汚点になっている事は間違いありません。
なお、「非ナチ化」とあるので分かりにくいのですが、この審理は「ナチではなかった」ということを判定するためのものです。

一方のカラヤンは、フルトヴェングラーがベルリンフィルの音楽監督という最高の地位に就いていた時代に、失業者としてベルリンにたどり着きます。
カラヤンはあっという間にスターダムにのし上がったような印象を受けますが、若い頃はかなりの苦労を強いられています。

カラヤンのキャリアアップの足跡を追っていくと、とんでもない分量になってしまいますので流石に省略(汗)

カラヤンは、「出世したかったから」という、単純明快で、ある意味、不純な動機でナチに入党しています。ナチス下のドイツで音楽をするためには、ナチス党員であることが大きくモノをいったためです。
この点で、カラヤンも「非ナチ化審理」で尋問され、戦後しばらく音楽活動が出来なくなってしまうのですが、ナチとしての具体的な活動はしていなかった事に加え、二番目の妻に四分の一ユダヤの血が入っていたことなども幸いし、無罪の判断が下りました。


このカラヤンとフルトヴェングラーの、ドロドロギタギタで権謀術数渦巻く関係が、この本の面白いところなのですが、興味のある方はご一読下さい。
そもそもこの二人は20歳も年が離れているので、普通ならもう少し穏やかな関係が築けそうな感じですが、そうならなかった発端は、フルトヴェングラーの人並み外れた猜疑心の強さに負うところが大きかったようです。

まあ、指揮者って、死ぬまで現役みたいなところがありますから、20年の差はあってないようなものだったのかもしれませんが・・・・・?

この『カラヤンとフルトヴェングラー』は、多くの資料を踏まえた上で、出来事を中心に述べられているので、大変読みやすかったです。(断定できない部分は、その都度きちんと断りが入っています。)
筆者の姿がヘンに現われて来ない所も良し。
(こういうドキュメンタリー系の読み物で、自分の見解をコレでもかッ!と入れまくるタイプ、私はキライです)

両者のどちらかに肩入れしている、ということもないので、カラヤンファンもフルトヴェングラーファンも楽しめます。(ちなみにチェリビダッケファンも、もちろん楽しめます。日本に何人いらっしゃるのか分かりませんが・・・^^;)
また歴史背景がしっかり説明されているので、クラシックを知らない人でも、「分からない」ということはないと思います。と言うか、はっきり言って、この本を読むのに音楽の知識は全く必要ありませんッ!!

でもやっぱり、クラシックに興味のない人が読んでも、面白くないだろうな・・・というのが正直なところです。
せいぜい
「大指揮者ってやっぱりワガママなのね~」とか、

「甘いわね~。音楽バカだから、世の中の事何にも分かってなかったんじゃない?」とか、

「指揮者って変人で子供っぽいと思ってたけど、その通りだったわぁ。あんなこと、普通はいい年したオトナはしないわね」

なんて感想を持たれるくらいかと・・・・・Σ(゜д゜|||)
(もちろん良識のある指揮者だってたくさんいますよ~!!)

あと素朴な疑問なんですが、『のだめカンタービレ』に出てくる巨匠シュトレーゼマン(別名:ミルヒー)って、やっぱりカラヤンが(外見上の)モデルなんですかね???
*原作のコミックに対する疑問であり、ドラマの竹中直人版ミルヒーとは全く関係ありません(笑)
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2007/03/30 02:23 | Comments(1) | TrackBack() |
ファンタジー好きですか?

俗に「世界三大ファンタジー」という場合、大体は
・トールキン『指輪物語』
・ルイス『ナルニア国物語』
・ル=グゥィン『ゲド戦記』
の3作品が挙げられているように思います。

私は上記のいずれも読みましたが、それぞれの印象を端的に表現するなら

・『指輪物語』=創世神話
・『ナルニア国物語』=子供のためのキリスト教解説本
・『ゲド戦記』=人生哲学書

というところでしょうか。独断と偏見に満ちている点はご了承下さい・・・。

この中で一番新しい作品は『ゲド戦記』で、新しいとは言っても完結していた筈なのですが、数年前に驚きの最新作が発表されました。(さすがに、これ以上は出ないと思いますが)。著者も唯一の女性かつアメリカ人(しかもまだ現役)ということで、イギリス人男性の手による残りの二作とは、やや毛色が異なっているかもしれません。

「アースシー」という架空の世界を舞台に、ハイタカという一人の偉大な魔法使いの波乱に満ちた人生が、幼年期・青年期・壮年期に分けて語られています。(といっても、ハイタカが完全な主人公といえるのは、本編全五巻のうちの、最初の一冊だけですが)。
この作品の特徴は、ハイタカを超人的なヒーローとして描くのではなく、悩みや苦しみといったハイタカの内面に焦点を当て、彼を一人の人間として描き出している点にあります。そういう点では、3作のうち最も小説的であり、最も人間的なテーマを持っているといえると思います。

『ナルニア国物語』は、最も幼い年齢層向けに書かれたものです。
この作品が映画化された時のCMに、一頭のライオンが登場していたのをご記憶ではないでしょうか。このアスランというライオンこそが、キリストの仮託であり、キリストさながらに殺され、その後その死から復活を果たします。
3作品の中では、唯一の「異世界への迷い込み」系ですね(笑)
衣装タンスが、異世界への入り口という設定は、この『ナルニア』が元祖です。
前述のように、キリスト教思想が非常に色濃く出ていますので、人によっては完結部(最終巻の第7巻のラストですね)に、ちょっと受け入れがたいところがあるかもしれません・・・・実は私がそうでした_| ̄|○

ただ、細部まで徹底的に描写するスタイルをとる『指輪物語』とは対照的に、行間を読ませるタイプの作品なので、想像を膨らませながら読めるという楽しみにあふれています。


さて、上記の3作品のうち、私のお気に入りは、やはりファンタジーの祖とも言われる『指輪物語』です。

エルフやドワーフといった異種族や、貴重な金属の「ミスリル」、そして力を秘めた「指輪」と、それをめぐる争い・・・。RPGゲームまで含めた、現代のファンタジーの原型の全てが、この作品に集約されているといっても過言ではありません。
(ちなみに、この『指輪物語』の世界観を受け継いで創作されたファンタジー群を、特に「ハイ・ファンタジー」と呼ぶこともあります)

固有の物語を持たなかったイギリスでは、まだ世に出て60年にも満たないこの作品が、古事記やギリシア・ローマ神話のような創世神話としての役割を担っているほどです。
『指輪物語』の主人公ともいえる小人族の「ホビット」が、作者トールキンの作り出した存在であるという事を知らない人が(つまりホビットは古の伝承の中にもともと存在しているものだと思っている人が)イギリス人の中にさえ大勢いる、という事実が、この作品を象徴していると思われます。

(なお、エルフやドワーフなどはトールキンの創作ではありませんが、現在のような「エルフ=尖った耳と、優れた知力・体力を持つ美しい容姿の不死の種族」、「ドワーフ=小柄だが頑強な体躯を持ち、地底生活を好み、鍛冶などの優れた技術を持つ種族」といったイメージは、『指輪物語』によって定着したものです)

しかしトールキンの素晴しさは、実は『指輪物語』を完成した事だけではありません。
というか、『指輪物語』は、トールキンの残した業績の一部に過ぎないのです

トールキンは「祖国イギリスのために」完全な神話体系を作り出す事を夢見て、実際にそれをほぼ完成させました。
トールキンの創造した世界は実に膨大かつ緻密なもので、順を追って述べていくと、それこそとてつもない量になってしまうので割愛しますが(汗)、数万年にも及ぶ「想像上の時代」の歴史が、現代へと続く実際の歴史と完全にリンクする形で作り上げられました。

また、トールキンの創作は、歴史だけではなく、暦や地理、そして言語にまで及びました。
映画中では、リヴ・タイラーなどが演じていたエルフのセリフに、一部英語の字幕がつけられていましたが、その部分がトールキンの創作した「エルフ語」によるセリフでした。

『指輪物語』は、トールキンの創作した一連の歴史の流れの中では、最も新しい時代に当たり、『指輪物語』の終焉は同時に、現代へと連なる人間の時代の幕開にもなっています

『指輪物語』は、私が読んだときには、16~7年前のことですから、まだ全6冊の旧版しかありませんでした。
今売られている新版が全10冊である事からも、旧版の活字がどれほど小さく、また1ページにどれほどの字が詰めこまれていたかが想像できると思います・・・。
視力自慢の私でさえ、「米粒よりちっさい活字ってどうよ・・・_| ̄|○」と、こぼさずにはいられませんでした。
私が読んだ本の中で、最も活字の小さかったものが、『指輪物語』旧版であり、この記録は今後も破られる事はないと思います。

が、その困難をおしてなお、一気に読ませてしまう展開は「面白い」の一言に尽きます。
世界観が確立されているからこそ、想像の世界に揺るぎないリアリティーが与えられるという、ファンタジーの大原則が完璧に体現されている作品です。

ここ数年は、ハリー・ポッターの影響などもあり、空前のファンタジーブームです。
もちろん私も、ハリポタやエラゴンなど、最新のファンタジーをたくさん読んでいます。
ハリポタやエラゴンのほうが、確かに起伏に富んだドラマティックな物語であるといえるでしょう。間違いなく面白いですし。
しかし、ファンタジー草創期の「古典的名作」は、やはり「世界の完成度」が違います
ファンタジーだから「何でもアリ」という、軽薄なところなどもちろんありません。
(日本のファンタジーにありがちですが、『魔法で何でもできる』とか言われると、正直その時点で萎えますよね・・・・)
ファンタジーを敬遠しがちな方は多いと思いますが、特に『指輪物語』は是非一度、お手にとってみて下さい。


2007/03/29 04:02 | Comments(1) | TrackBack() |
スペースファンタジー!?
色々なジャンルの本を読む私ですが、あまり好んで手を出さないジャンルも当然あります。

その1.タレント本
最近は、カンニングの竹山さんの振り込め詐欺本を読みましたが、まあ、ここでいうタレント本とは、ちょっと異質ですよね。
いわゆるタレントのエッセイというか、なんというか、ファンじゃなきゃ読まないよっていう類の本です。
ファンというほどの芸能人はいないので(笑)
(以前、川村カオリさんの『ヘルタースケルター』だけは、ご紹介しましたが。)

ただ唯一の例外が、昔東海テレビでやっていた、「地名しりとり」本。(一時期東海人でした)
著者は、最近知名度の上がってきたペナルティーのワッキーです。
というか、このコーナーで知名度上がったんじゃないかと思いますが。

私は「地名しりとり」が大好きで、毎週欠かさず見てました。
コンセプトは、道行く人に声をかけ、しりとりをしてもらう。但し、そのしりとりには、その人が行ったことのある地名しか答えられず、ワッキーは言われた所に行かなければならない!というものでした。
(しかも、北海道から九州へ移動する事になったとしても、新幹線や飛行機は禁止)
愛知・岐阜・三重の東海三県を制覇すれば終了(=その三県の地名を答えてもらえればよいということです)、というコーナーだったのですが、なぜか三重だけが出ず、足掛け三年十ヶ月・・・・ワッキーは日本全国を放浪したのです(一部東南アジアあり)
北海道から沖縄まで、移動距離は延べ24万7千キロ!!!

しかし、松阪牛も伊勢神宮も真珠も鈴鹿サーキットもあるというのに、四年近く誰も口にしなかった「三重」って、本当に存在感のない県なんですね・・・。北川知事という素晴しい知事もいたっていうのに・・・・。
(北川さんは、シャープを三重の亀山に誘致した実績も持つ人です!)
私も、住んでました。いや、また戻る可能性大・・・・・_| ̄|○

で、この「ワッキーの地名しりとり」、二冊あるんですが、両方もちろん持ってます。
しかも、一冊目はサイン会にまで行きました(笑)

その2.ハウツー本などの実用書
仕事柄、参考書とか文法書は読みますが、「風水で幸せを掴む」とか「モテる女になる方法」とか、そういうのはキライなので読みません(笑)
最近、そうとは知らずにそれっぽいのを一冊購入してしまって、ちょっとココでも愚痴を書いてしまいましたが(笑)

その3.SF
このジャンルは、あんまり読まないってだけで、別にキライではないのですが。
初めて読んだSFが、田中芳樹さんの『銀河英雄伝説』だったもんで、私はSFのことを(ありがちですが)「スペースファンタジー」の略だと、大学入るくらいまで思い込んでました(笑)

SFとはもちろん「サイエンス・フィクション」のことで、邦訳では「空想科学小説」ということになってますね。
だけど、『銀河英雄伝説』って、宇宙を舞台にした歴史叙事詩って感じの、まさに「スペースファンタジー」なわけですよ。
あんまり「科学」って面を意識しなかったというか。
実際、この作品は「スペース・オペラ」と表現されることのほうが多いようです。
私も、SFよりは、「スペース・オペラ」の方が、よっぽどこの小説のイメージを的確に伝えてくれると思います。(アメリカでは、「スペース・オペラ」という形容は、多分に二流小説という含みを持っているそうですが、日本ではこの『銀河英雄伝説』があまりにも偉大なので、あまりそういう否定的な用いられ方はされていないと思います)

最近、この『銀河英雄伝説』が、文庫版で再販されたので、実家にノベルズがあるにも拘らず、第一巻を購入してしまいました・・・。二ヶ月に一冊刊行ということで、完結までに約二年・・・・。途中で我慢できなくなって、実家に取りに行っちゃいそうな気もします(⊃д⊂)

他にSFでオススメは
『永遠の森ー博物館惑星ー』 菅浩江著 (早川文庫JA) です!

これは、「ベストSF2000」国内篇第一位第32回星雲賞日本長篇部門、そして第54回日本推理作家協会賞という輝かしい受賞歴を持つ作品なのですが、それも当然の面白さです。
日本推理作家協会賞を受賞している事からも想像できますように、SFでありながら、同時に謎解きもしてしまうという「一粒で二度美味しい」作品集でもあります。

心が洗われるような繊細な物語と、意表をつく謎解き、魅力的で多彩な脇役陣、一度読んだら虜になること間違い無しです!

古典的なところでは、ホーガンの『星を継ぐもの』(創元SF文庫)もよかったですねー。これは、私のイメージするSFそのものでした!これ一作だけでも楽しめるのですが、『ガニメデの優しい巨人』『巨人たちの星』、そして『内なる宇宙』と、シリーズ化してます。
最初は私も、「巨人モノなの~!?」と、やや抵抗感があったのですが、そんな抵抗感など即座に払拭されてしまいます。よく練られている、良質のSFだと思います。
私もSFは初心者なので、偉そうな事は申せませんが、それでもこのシリーズは、SF初心者にオススメです!


さて、明日は来客があるので、さっきまでちょこっと部屋の片づけをしてました。
ダンナの会社の後輩が二人遊びに来るのです。

いそいそとガンダムを片付け始めるダンナ
私:「今更、なにやってんの?」
ダンナ:「いや、ガンダムを寝室にね・・・ゴニョゴニョ」
私:「明日来る人って、ガンダム好きって知らないの?」
ダンナ:「いや、ガンダム好きな事も、プラモ好きなことも知ってる」
私:「じゃあ、隠さなくていいじゃん」
ダンナ:「・・・・・・・・・・・・・・・・いや、ありすぎるから」

ほぉぉぉぉ、「ありすぎる」って自覚があったとは知りませんでした!!
ガンダム40体もあるっちゅーねんッ!!

2007/03/23 03:27 | Comments(0) | TrackBack() |
怪しさいっぱい
この前買った本のうち、『怪しいお仕事』『危ないお仕事』『~カンニング竹山と考える~大阪人はなぜ振り込め詐欺に引っかからないのか』を読みました。

どれもアングラの匂い漂ってきそうな本ばかりですね・・・・

昔から、怪しい本も大好きです。ただ、異常殺人鬼の記録とか、拷問関係とかは、興味から立ち読みはしても、絶対に買いませんッ!!
あんな気持ち悪い本、家においとけませんもん・・・・

『怪しい~』『危ない~』は、北尾トロさんによる、体当たりルポです。
世の中にはこんな仕事(一部、趣味も入ってますが)があるんだ・・・、とか、存在は知ってたけど、こういう実態だったんだぁ、とか知らない世界を覗き見できるので、好奇心が満たされます。

たとえば。私が一番「ほぉ~」と思ったのは、「新聞拡張団員」
皆さんは、こんな職業知ってました?

あの、新聞の契約をとりに来る人たちのことです。
私の家にも新聞勧誘員の人が来まして、「私は○○新聞の社員なので安心してください」、なんて散々言われ、
「えぇ!?当たり前じゃん。何言ってんの!?」
なんて思ってましたが、この本を読んで、その謎が解けました(笑)

他にも、超能力開発セミナーの講師とか、フーゾク専門の不動産屋とか、怪しく危ないお仕事がいっぱい紹介されています。

読んで思ったのは、世間の常識からは外れてるけど、自分なりに、踏み込んじゃいけない境界線をきちんと設定している人たちが多いということ。
まあ、その境界線が「おぃおぃおぃ・・・」って感じの人も多いんですが(;゜д゜)

そういう境界線を引いて、きちんと引き際を心得ているってところに、その人なりのプライド(めちゃくちゃやる素人とは違うんだぜっ、ていうね・・・)が表れているようでした。


『大阪人は~』のほうは、雑誌「SPA!」に連載されていたものに、加筆修正を加えたものらしいです。

で、大阪人はなぜ引っかからないのか、ということが色々と分析されているのですが。
私は加害少年らの言う「大阪弁のイントネーションが難しい」
というのが、かなり大きいのではないかと思いました(笑)

標準語っていうだけで、なんとなく身構えてしまう人が多い大阪人。
東京の方には申し訳ありませんが、標準語(大阪では関東弁と言います)というだけで、

「何気取ってるん、自分?」←こういうときの「自分」は、相手のことですね
「なんかバカにされてるみたいで腹立つわァ」

ビシバシ偏見の嵐です(笑)

加害者側も関西人だったらどうなんだろう?とも思うのですが。
データからすると、振り込め詐欺自体に、やっぱり引っかかってないみたいです、大阪人。

多分、振り込め詐欺の電話がかかってきたら、
「きたで、きたで、きたで~ッ!!!!」
と、内心ガッツポーズをしてるオバチャン方が多いのかもしれません(笑)

大阪のオバチャンのようにたくましく、それが出来なければ、第三者に話をして冷静さを保つ、これが引っかからないための鉄則のようです。
振り込んだお金は99%戻ってこないそうなので、気をつけましょう!!!


2007/03/12 02:29 | Comments(0) | TrackBack() |
そろそろミステリ
皆さんは普段、どんな妄想してますか?(笑)

私の定番は「ジャンボで一等前後賞当選!!」です(゜▽゜)

今の金額は3億円ですから、
「2億は定額貯金にして、ダンナには一億だけ当たった事にしよう」とか、
「あ、でも一億って当選金額はないから、前後賞どっちかだけにして5000万かなあ」とか、
下手に知らせて仕事辞められても困るなあ・・・」とか、

ジャンボの季節になるたびに、同じ事考えて通勤時間を過ごしてます(⊃д⊂)

そしてもう一つの定番妄想は、「あなたの好きな本は何ですか?って取材されたら何を答えよう??」です(笑)
取材されるわけないんですが・・・(;´д⊂)
まあ、妄想ですから(*'-')

ですが、この妄想はブログ始めたおかげで実現できますッ!!!
お付き合い頂いてすみません・・・・へへ。

とりあえず、プロフィールにあるように、私はミステリ好きなので、今回はジャンルをミステリに絞って発表させていただきたいと思います~!!
(10位までいいですか???)←いや、誰にも止める手立てはないのでやります(゜▽゜)
お勧め本の紹介だと思って、今しばらくお付き合い下さい_(._.)_

第10位 『人狼城の恐怖』 二階堂黎人 (講談社文庫)
世界最長の推理小説と言われている本です。文庫本4冊、しかも一冊が結構分厚いです。
でも、細部まで丁寧に作りこんであって、トリックもダイナミックです。

第9位 『怪人 対 名探偵』 芦辺拓 (講談社文庫)
ちょっとレトロな雰囲気もある、乱歩を髣髴とさせる作品です。ここまで独創性に富んだ殺人もなかなか無いかと。とにかく快(怪!?)作です。 

第8位 『双頭の悪魔』 有栖川有栖 (創元推理文庫)
この方のはどれにしようか迷ったんですが。本格の形式を(ご本人の言葉をお借りすると)「エレガント」な形で継承されている方です。スタンダードな本格推理を求める方にお勧め。ちなみに挙げたのはシリーズ物の3作目です。またエッセイの名手でもいらっしゃいます。サイン本もってます(笑)

第7位 『邪馬台国はどこですか?』 鯨統一郎 (創元推理文庫)
鯨さんは個人的には当たり外れが多いのですが・・・。(ちょっと斬新過ぎると感じることがあります)。この本は歴史の謎を驚天動地の推理で解き明かすという、殺人のないミステリです。バカらしいと思いつつ、はまってしまう快感を味わえます。

第6位 『3000年の密室』 柄刀一 (光文社文庫)
密室と化した洞窟で発見されたミイラは、何と3000年前の殺人事件の被害者!という今までに無かった魅力的な謎が素晴しい。読了後「ほぉ~っ」とため息つくこと請け合いです。

第5位 『煙か土か食い物 Smoke, Soil or Sacrifices』 舞城王太郎 (講談社文庫)
本格ではありませんが、スピーディーな文体と、特異でありながら親しみの持てるキャラクター造形に惚れました。物語性も高いです。作品によってはかなり前衛的なので、このデビュー作がお勧めかと。「ミステリと純文学の融合」というコピーによって、鳴り物入りで文壇に登場した作家です。

第4位 『エジプト十字架の秘密』 エラリー・クイーン (創元推理文庫・ハヤカワ文庫)
外国作品も一つくらいは(笑)古典的名作です。私にとって思い出深い一冊でもあります。小学生の頃読んだジュヴナイル版(子供向けにリライトされたもの)の衝撃的な挿絵がトラウマとなって、、挿絵付きのミステリは、まず先に挿絵を確認してショックを受けないように心の準備するという姑息な読者になってしまいました・・・_| ̄|○
どんな挿絵か気になる方は、したの→の部分をドラッグして読んでください(ややネタばれ)
タイトルの「エジプト十字架」とは、T字形の十字架の事。その十字架にかけられた血まみれ首無し死体の挿絵だったのです((((゜Д゜;))))

第3位 『99%の誘拐』 岡島二人 (講談社文庫)
緻密な構成に脱帽です。この本に従えば、難しい犯罪とされる誘拐も「完全犯罪」にできるのでは!?と思うほど。その為か(?)そうならないように、意図的に実現不可能な部分が盛り込まれているそうです。私にはどこがそうなのか分かりませんでしたが(笑) 他に『クラインの壺』も名作です。

第2位 『占星術殺人事件』 島田荘二 (講談社文庫)
この本を読んだのは今から16年ほど前ですが、未だにあの鮮やかなトリックは覚えています。衝撃的でした。それまで西村京太郎(←母がファンで家に山ほどあったので)ばかり読んでいた私が、本格物に目覚めた記念すべき作品です。

第1位 『大誘拐』 天藤真 (創元推理文庫)
このランキングは、一ヶ月後には変わっているかもしれないっていうくらい、今の気分で選んでいるんですが、よっぽどの事がない限り、1位だけは常にコレです!ミステリは何百冊も読んでると思うんですが、とにかくコレです!とにかく話もキャラもスピード感も、すべてが最高。本格ではありませんが、その分推理小説を読まない方にも受け入れやすいと思います。「とにかく読んでみて!!」としか言えませんッ!!

他にも黒川博行さん(お勧めは『国境』(講談社文庫))辺りを入れたかったんですが、今回はインパクトの大きかったものを中心に選んでみたので、見送りました。
ランクインして当然の綾辻行人さんも、京極夏彦さんも、笠井潔さんも入ってませんが、偶々ですΣ(゜д゜|||)

あと補足。西村京太郎さんを否定してるわけじゃないですよ~!!どれも面白いし、『名探偵に乾杯』などの、華麗な本格物も数多くモノしていらっしゃいます。そうです、西村京太郎さんは列車ミステリだけではなく、本格物の名手でもあるのです~!

あぁ。そして。また長くなっちゃった・・・・_| ̄|○

2007/03/10 02:44 | Comments(1) | TrackBack() |

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